「ジョギングとランニングって、どう違うの?」
そんな疑問を持ったことはありませんか?
何気なく使っているこの2つの言葉ですが、実は運動強度や目的、得られる健康効果にも大きな差があります。
本記事では、走るペースや消費カロリーの違いから、初心者でも無理なく取り組める方法、目的別の活用法まで徹底的に解説します。
健康を維持したい方も、ダイエットに取り組みたい方も、競技を目指して本格的に走っている方も――
あなたに最適な「走り方」が必ず見つかります。
自分のライフスタイルや目標に合った運動スタイルを知り、楽しく続けられるフィットネス習慣を手に入れましょう!

一般社団法人日本アスリートウォーキング協会 代表理事 石部順一
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私自身が学んで実践してきたウォーキングのこと、コーチングのこと、それらを通して起業してきたことをトータル的にサポートする仕事をしています。楽しく豊かで自然の摂理に沿ったライフスタイルを提案しています。45歳から俳優・モデル活動にも新たに挑戦しています。
■目次
- ジョギングとランニングの走り方の違いと目的別の活かし方
- ジョギングの特徴と効果
- ランニングの特徴と効果
- 目的別のジョギングとランニングの活用法
- ジョギングとランニングの組み合わせトレーニング
- まとめ
1.ジョギングとランニングの走り方の違いと目的別の活かし方
ジョギングとランニングはどちらも「走る」動作ですが、目的や強度、体への影響に大きな差があります。まずは基本的な違いを整理し、目的別にどちらを選ぶべきか考えてみましょう。
◆スピードの違い
ジョギングは、ゆったりとしたペースで走るのが特徴で、時速6〜9km程度が目安です。会話しながらでも走れる程度のスピードで、呼吸への負担が少なく、長く続けやすいのが魅力です。
一方、ランニングはそれよりも速く、時速9km以上で行う運動を指します。運動強度が高くなるため心拍数も急上昇し、エネルギー消費量が増加します。短時間で高い運動効果を求める方には、ランニングが適しています。
◆運動の強度による違い
ジョギングは低〜中程度の強度で、初心者や運動習慣がない方でも気軽に始められる運動です。無理なく体を動かすことができ、フィットネス初心者の入り口として非常に優れています。
ランニングは高強度の運動であり、瞬時に体を活性化させます。心肺機能の強化や筋持久力の向上に加え、短時間で多くの効果を得ることが可能。体力に自信がある方や競技力を高めたい方におすすめです。
◆体にかかる負担の違い
ジョギングは、足腰への負担が比較的少ないため、関節や筋肉を痛めるリスクが低く、長期的に継続しやすい運動です。特に中高年層やケガを予防したい方に適しています。
ランニングはより高い負荷がかかるため、フォームの乱れや適切なケアを怠ると、関節や筋肉を痛めやすくなります。始める際は十分なウォームアップと、適切なランニングシューズの選定が欠かせません。
◆消費カロリーの違い
ジョギングは消費カロリーこそ少ないものの、長時間・定期的に続けることで体重管理や生活習慣病予防に貢献します。運動の継続が苦手な人でも、マイペースに続けやすいのが特長です。
ランニングは短時間でも効率的にカロリーを消費できるため、体脂肪の減少やダイエットに効果的です。特にインターバルトレーニングや坂道を利用した走行は、脂肪燃焼効果を高めます。
◆ダイエット・健康維持・競技志向など目的ごとの活用法
- ダイエット目的:高カロリー消費を求めるならランニングが理想的。食事管理と併用すると、より高い効果が期待できます。
- 健康維持目的:ジョギングは体の負担が少なく、血圧や血糖値の管理にも効果的。生活の一部に取り入れやすい運動です。
- 競技志向:マラソンやトライアスロンなどを目指す方は、ランニングを主体に計画的なトレーニングが必要。速度・持久力・回復力すべてを鍛えるメニューが推奨されます。
2.ジョギングの特徴と効果
ジョギングは気軽に始められる有酸素運動であり、継続性と身体へのやさしさを兼ね備えています。初心者や高齢者にも取り組みやすく、日常の健康管理に最適です。
◆心肺機能への影響
ジョギングを継続することで、呼吸効率が向上し、心臓への負担が軽減されます。血液循環が改善されることで、冷え性やむくみの改善にもつながり、全身の代謝が活発になります。
◆ストレス解消に有効な理由
ジョギング中にはエンドルフィンが分泌され、気持ちが穏やかになる効果が得られます。特に自然の中で走ると、視覚・聴覚・嗅覚が刺激されて、より高いリフレッシュ効果が得られます。
◆関節への負担が少なく継続しやすい理由
平坦な道や柔らかい地面を選ぶことで、ひざや足首への負担を軽減でき、長期的に楽しめる運動になります。専用シューズの着用とクールダウンの工夫で、さらにリスクを減らせます。
◆持続可能なフィットネスとしての役割
ジョギングは天候や時間を問わず取り入れやすく、運動習慣を継続するうえで重要なツールです。特に仕事や育児で忙しい人にとっては、10〜20分のジョギングが貴重な心身の回復時間となります。
◆初心者にも取り組みやすい理由
目標設定が自由なため、「今日は10分だけ」でもOK。達成感を味わいながら続けられることで、習慣化しやすく、継続へのハードルが低い運動です。
3.ランニングの特徴と効果
ランニングは運動効率が高く、体力向上や体型改善を目指す方におすすめの運動です。継続すれば自信や自己管理力も高まり、生活の質が向上します。
◆脂肪燃焼効果について
高強度のランニングによって短時間で多くのカロリーを消費できます。さらに、運動後も脂肪燃焼が続く「アフターバーン効果」により、ダイエットへの貢献度が高まります。
◆筋力増強のメリット
ランニングでは特に下半身の筋肉(大腿四頭筋・腓腹筋・ハムストリング)への刺激が強く、全身の引き締めに役立ちます。姿勢やバランス感覚の改善にも効果があります。
◆競技志向者向けのトレーニング法
目標に合わせてインターバル走、ビルドアップ走、ロング走などを組み合わせることで、競技力を総合的に高めることができます。メンタル面の成長にもつながるトレーニングです。
◆心肺機能の向上
定期的なランニングは心拍数・肺活量の向上に直結します。疲れにくくなり、日常生活の動作が軽やかになるなど、実感しやすい効果が得られます。
◆ランニング特有の達成感やメンタル強化に役立つ理由
目標を定めて走り切ることで、達成感や自己肯定感が得られます。日常のプレッシャーに強くなり、精神面の安定にもつながるなど、心の強さを育む運動です。
4.目的別のジョギングとランニングの活用法
運動の目的によって、ジョギングとランニングの活用法は大きく異なります。自分自身のライフスタイルや身体の状態に合わせて、最適なアプローチを選ぶことで、より高い効果と満足感が得られます。ここでは代表的な5つの目的に応じた活用方法をご紹介します。
◆健康維持と体力向上のために
健康の維持には、負担が少なく継続しやすいジョギングが効果的です。週2〜3回、30分程度のジョギングを習慣にすることで、血圧の安定、代謝促進、免疫力の向上が期待できます。
一方、体力向上を目指すなら、週1〜2回のランニングを加えるのがおすすめです。心肺機能や筋持久力の強化に加え、疲れにくい身体づくりに役立ちます。ジョギングとランニングをバランスよく組み合わせることで、全身の機能を効率よく底上げできます。
◆ダイエット効果を狙うために
脂肪燃焼を効率的に進めたい場合は、ランニングの活用が最適です。とくにインターバル走やビルドアップ走など、強度を変化させるトレーニングは代謝を大きく刺激し、アフターバーン効果によって運動後のカロリー消費も続きます。
ただし、体への負担が心配な場合は、まずジョギングから始めて徐々に強度を上げるステップが推奨されます。ジョギングでも長時間続けることで脂肪燃焼効果は得られるため、食事管理と併せた習慣化が成功の鍵です。
運動初心者の方であれば、さらに負荷の少ない「ウォーキング」もダイエット効果を狙うことができますので、ウォーキングから始めることもお勧めです。
◆ストレス軽減のために
ジョギングは気持ちを落ち着けるリズム運動であり、ストレスケアに効果的です。一定のペースで走ることで、脳内でエンドルフィンやセロトニンといった幸福ホルモンが分泌され、心の安定に寄与します。
ランニングもストレス発散には向いていますが、高強度で走ることで一時的に脳をリセットし、強い達成感や爽快感が得られることがあります。
ストレスレベルに応じて、優しく整えるジョギングか、しっかり発散するランニングかを選ぶのがポイントです。
◆競技参加を目指すために
マラソンやトライアスロンなど競技を目指す方は、ランニングを中心とした計画的なトレーニングが必要です。持久走、スピード練習、回復ジョグなどを組み合わせたプログラムで、走力を徐々に高めましょう。
ジョギングも重要で、疲労回復やフォームの安定を図る目的で活用されます。また、メンタル面の調整にもジョギングは有効で、集中力や心の安定を保つ効果があります。競技志向でもジョギングとランニングの両方を戦略的に活かすのが理想です。
◆生活の中で自然に運動量を増やす方法
毎日の通勤時に駅までジョギングしたり、昼休みに15分だけ公園を走るなど、日常の隙間時間に軽いジョギングを取り入れることで運動不足の解消につながります。ランニングほどの強度は不要でも、継続的な運動刺激によって代謝や心身の活性化が期待できます。
また、週末にやや長めのランニングを加えることで、習慣に変化を持たせながらモチベーションの維持も可能です。「続けられるか不安…」という方は、まずは1回5〜10分からのジョギングで始めてみましょう。
5.ジョギングとランニングの組み合わせトレーニング
両者のメリットを上手に活用することで、単調になりがちな運動習慣に変化と効果を加えることができます。初心者から経験者まで、柔軟に取り入れられる工夫を解説します。
◆交互に取り入れるメリット
ジョギングとランニングを交互に取り入れると、体への負担を抑えつつ、多様な運動効果を得ることが可能になります。
たとえば、週の前半はジョギング、後半にランニングを組み合わせることで、筋肉疲労のバランスを保ちながら運動強度を調整できます。気分転換や意欲の維持にも役立ち、飽きずに続けられるフィットネス習慣が形成されます。
◆体調に合わせた調整方法
季節や日常のコンディション、仕事の疲れなどに応じて運動内容を選ぶことが継続の鍵です。
「今日は少し疲れているから軽くジョギングだけ」「週末はしっかり走って達成感を得たい」など、自分の状態に合わせた調整ができる点がこの組み合わせの強みです。無理をせず、体との対話を大切にしましょう。
◆トレーニング計画の作成方法
トレーニング計画を立てるとモチベーションが維持しやすく、効果的な成果を目指せます。
1週間のうち2〜3日はジョギング、1〜2日はランニング、残りは休養日やストレッチに充てるなど、バランスの取れたスケジュールを設計しましょう。スマートフォンのアプリやノートに記録をつけることで、達成度や継続期間を可視化でき、習慣化が進みます。
◆無理なく始めるためのステップガイド
最初は5分のウォーキングからスタートし、徐々にジョギング→短時間のランニングへと移行する方法がおすすめです。一気に高負荷をかけるのではなく、段階的に強度を高めることで体にも心にも優しいアプローチができます。
また、仲間と一緒に始めたり、音楽や景色を楽しみながら走るなど、楽しく続ける工夫も取り入れましょう。
◆長期的な効果を得るための継続のコツ
継続には「楽しむこと」が何よりも重要です。お気に入りのウェアやコース、季節ごとに変化する景色を楽しみながら取り組むと、自然と習慣化していきます。
目標は細かく設定し、「1ヶ月で10km走れるようになる」など達成感を得られるレベルにするとモチベーションが高まります。記録をつけたりSNSで共有することで、仲間との交流や刺激も得られます。
6.まとめ
ジョギングとランニングは、それぞれに明確な違いと特長があります。ジョギングは続けやすく、穏やかな効果で心身を整えるのに最適。一方で、ランニングは高い運動効果を短時間で得られ、筋力や持久力の向上に優れています。
運動の目的が健康維持なのか、ダイエットなのか、競技志向なのかによって選ぶべきスタイルが変わります。また、両者を組み合わせることで、運動の幅と楽しさが広がり、より効果的で飽きのこないフィットネスライフを実現できます。
まずは、自分に合ったスタイルから無理なく始め、継続することを意識しましょう。毎日の少しの積み重ねが、長期的な健康と充実感につながります。ジョギングとランニングを上手に活用して、理想のライフスタイルを築いていきましょう。